グラン=プラス

グラン=プラス

ヨーロッパでは、都市計画として広場が、古代ギリシャやローマ帝国時代から存在しています。多くは、広場には教会や宮殿・市役所や市場など、公共施設が面しており、市民にとっては重要な憩いの場所です。
 ベルギーでは、グラン=プラス(仏語)と呼ぶ大広場があります。特に首都リュッセルの中心にあるグラン=プラスの美しさは圧巻でしょう。1998年には、ユネスコの世界遺産(文化遺産)として登録されました。

●ブリュッセルの歴史と産業

グラン=プラスの歴史は、ブリュッセルの歴史そのものです。11世紀頃にはすでにグラン=プラスがあり、周辺には市がたっていたと考えられています。12世紀には、商業や手工業が盛んになり、貴族達は要塞や城を築き、次いでブラバント公国の宮廷がこの地におかれたことで、さらに繁栄しました。その後は、1430年にブルゴーニュ公国下に、1477年以降はハプスブルク領となります。

 16世紀に入ってハプスブルクの神聖ローマ皇帝がスペインのフェリペ1世になると、グラン=プラスにも暗い影を落とします。狂信的なカトリック信者であるフェリペ1世がこの地域のプロテスタントを弾圧し、グラン=プラスで処刑される事件がおきました。ゲーテの戯曲『エグモント』で描かれた有名な悲劇です。

 この事件の後、ブリュッセルは一時スペインの支配から脱しますが、すぐにスペイン領ネーデルランドに加えられます。さらに1695年、フランスのルイ14世の侵攻により、グラン=プラスは激しい砲撃をあび、広場の周辺の大半が焼失しました。しかし5年後にはグラン=プラスは復興し、周辺も再建されました。現存している歴史的建造物のほとんどがこの時代のものです。

 この後、フランス革命軍によって占領されフランス下に、1815年にネーデルランド共和王国の都市に、1831年のベルギー独立をもって、王国の首都になっています。

●世界遺産「グラン=プラス(ブリュッセル)」の見どころ

「グラン=プラス」は、ブリュッセルの中心であり、広場の周辺には15〜17世紀の歴史的建造物が囲んでいます。フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーは、一時期この地に住まい、グラン=プラスを「世界で最も美しい広場」と呼びました。フランスの詩人ジャン・コクトーは、「絢爛たる劇場」と形容しています。

 グラン=プラスの中心は、15世紀に作られた市庁舎です。ゴシック様式の荘厳な塔は、フランス軍の砲撃に耐えました。市庁舎の右手には各ギルドハウス、左手は「ブラバン公爵の家」です。また、向かいには「王の家」と呼ばれるネオゴシック様式の市立博物館があります。

 また、グラン=プラスでは月・木以外の毎日、花市が開催されます。7月には「オメガング」という中世の儀式を再現した伝統行事、9月は「ビール・ウィークエンド」とイベントもたくさんあり、常に世界中からの観光客で賑わっています。

●ブリュッセルの地理と歴史観光

ベルギー・ブリュッセルへは2012年現在、日本発の直行便はありません。しかしヨーロッパの主要都市からは1〜2時間程度です。また鉄道でもパリから約1時間半、ロンドン、ケルン、アムステルダムからは約2時間半程度ですので、陸路を楽しむのもお勧めです。

 ブリュッセルの観光は、なんといってもグラン=プラスですが、広場北東には、ヨーロッパ最古のアーケードの一つである「ガルリ・サンチュベール」に続きます。1846〜47年に建造された、ネオ・クラシックとネオ・イタリア様式の商店街です。またモネ劇場(ベルギー王立歌劇場)も、グラン=プラスの近くにあります。これは、1700年に創立された歴史ある劇場、夏の期間をのぞき、毎土曜日は見学が可能です。

 またベルギーは王国ですので、王宮も観光地です。毎年夏の期間には一般公開されています。